仏の御目には一一に皆御仏なり

出典:本尊供養御書

法華経の行者・日蓮大聖人は、法華経を絶対択一された法華経至上主義者であります。その絶対の根拠はただ一つ。法華経が、仏教唯一で最大の目的である「凡夫を皆な仏に成す」大法であるからでありました。法華経の秘妙さ絶妙さを日蓮大聖人は「法華経の不思議」「法華経の御力」と言われ讃嘆され、故に、法華経の文字、その全文、全文字の一字一字は、そのまま仏様のご本意・ご本懐すなわち衆生救済をあらわし告げるものである。つまりは、仏そのものであると。要するに、肉眼・凡眼に見る黒い印字は、智慧の眼・慈しみの眼である仏眼には、変じてみ仏の本体・本質と映るのであります。
凡夫成仏の大転換、転凡(てんぼん)成聖(じょうしょう)・転凡(てんぼん)入聖(にっしょう)の不思議さを日蓮大聖人は言葉に尽くして説き明かされるのである。「法華経の不思議もまた是の如し。凡夫を仏に成し給う。蕪(かぶら)は鶉(うずら)となり、山(やま)の芋(いも)は鰻(うなぎ)となる。世間の不思議以(もっ)て是(かく)の如し。何(いか)に況(いわん)や法華経の御力をや」と。蕪は野菜、鶉は鳥、また山芋と鰻。全然種族を異にするが形状は似る。だから実体はちがうが形が似ていれば誤って見られやすく、あり得ぬことも起こるように、ものごとはよく変化するものであると。一字一仏、変じ転じて凡夫を仏となすことの譬話であります。

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