2026.10.17
永代供養の合祀のタイミング、年数を決めるときの3つの軸

和歌山市堀止の覚王山 妙宣寺です。永代供養のご相談で、費用の次によくお尋ねいただくのが「合祀(ごうし/複数の方のご遺骨を一つところに合わせて納めること)はいつ行われるのですか」という点です。永代供養と合祀のタイミングは、申し込む形によって大きく変わります。ここでは、合祀がどの時点で行われるのか、個別に安置する年数をどう選べばよいのか、決める前に確かめておきたいことを順に書きます。
合祀とは、ご遺骨を一つところに合わせて納めること
合祀は、骨壺から出したご遺骨を、他の方々のご遺骨とともに一つの場所へ納める形です。永代供養塔や合祀墓と呼ばれる場所に納められ、以後はお寺や霊園がご供養を続けます。
大切なのは、一度合祀すると、そのご遺骨だけを取り出してお返しすることができない点です。土に還る形で納まるため、物理的に区別がつかなくなります。改葬(お墓を移すこと)や分骨を将来考える可能性があるなら、合祀の時期は必ず先に確かめておきたいところです。
逆に言えば、合祀までの間は「個別安置」の期間です。骨壺のまま納骨堂や納骨墓に安置され、お参りの対象もその場所になります。「永代供養=すぐ合祀」ではなく、個別安置の年数を置く形も広くあります。
合祀のタイミングには、大きく四つの形がある

どの時点で合祀されるかは、申し込みの内容であらかじめ決まっています。代表的なのは次の四つです。
| 形 | 合祀の時期 | 向いている事情 | 注意したい点 |
|---|---|---|---|
| 納骨してすぐ合祀 | 納骨の時点 | お参りする方がすでにおられない/費用を抑えたい | あとからご遺骨を取り出せない |
| 年数を区切って合祀 | 十年、十七年、三十三年など、決めた年数のあと | 当面はお参りを続けたい/お子さまの代までは個別に置きたい | 年数が終わる時期を家族で共有しておく |
| 年忌の節目で合祀 | 三十三回忌など、弔い上げの区切り | 年忌法要を節目として営みたい | どの年忌で区切るか、申し込み時に確認する |
| 申し出や期間満了のとき | 利用する期間を自分で決め、その終わりに合祀 | いつまで続けるか今は決めきれない | 誰が申し出るのか、承継する方を決めておく |
ご家族が迷われるのは、たいてい二番目と三番目です。「何年にすればよいのか」という問いには正解がありませんが、考え方の軸はいくつかあります。
個別に安置する年数を決めるときの三つの軸
1.お参りに通える方が、あと何年おられるか
いちばん実際的な軸です。お参りに来られるのがご自身とご兄弟だけであれば、ご自身の年齢からおよその見当がつきます。お子さまやお孫さまが遠方にお住まいなら、その方が無理なく足を運べる年数で区切る、という決め方もあります。個別安置の年数を長く取っても、お参りする方がいなくなってしまえば、お墓の前に立つ人のいない期間が延びるだけになります。
2.年忌の区切りに合わせる
仏教では、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、三十三回忌といった年忌の節目を重ねてご供養します。三十三回忌や五十回忌をもって「弔い上げ」とし、個々のご供養からご先祖様としてのご供養へ移る、という考え方が古くからあります。この区切りに個別安置の年数を合わせると、法要の流れと納め方が揃い、ご家族のなかでも説明がしやすくなります。
3.総額で見て、無理のない範囲にする
個別安置の年数が長いほど、お納めいただく費用は上がります。年数だけで選ぶのではなく、納骨のときの費用、個別安置の間に別途かかるものがあるか、合祀後に続く費用があるかまで含めて、総額で比べるのが確かです。費用がどんな区分で組み立てられているかは、永代供養の相場の感覚、初めて調べる方へ4つの内訳にまとめています。
合祀の前に確かめておきたい五点

年数を決める前に、次の五つを納骨先に確かめておくと、あとで困ることが少なくなります。
| 確かめること | なぜ必要か |
|---|---|
| ご遺骨をお返しできる期限 | 改葬や分骨は合祀後にはできないため。安置の間なら可能かどうかを確認する |
| 合祀後のお参りの場所 | 合祀されると、お参りの場所は永代供養塔などに移る。どこで手を合わせるのかを先に見ておく |
| お名前を残せるかどうか | 合祀後も刻銘(供養塔にお名前を刻むこと)や過去帳で記録が残る形かどうか |
| 合祀までの間にかかる費用 | 護持会費や管理料が年ごとにかかるのか、納めるのは一度きりなのか |
| ご家族・ご親族の了解 | 合祀は取り消しがきかない。あとから「聞いていない」となりやすいところ |
四つめの年ごとの費用は、呼び方が納骨先によって違うため混同しやすい点です。護持会費と墓地管理料の違いについては、護持会費とは、納骨先を探す方へ|墓地管理料との違いと納め方をご覧ください。すでに遠方にお墓があり、そこから移すことを考えておられる場合は、改葬の流れと費用、遠方のお墓を移すときの必要書類に手続きの順序を書いています。
当山での合祀のタイミング
当山でお受けしているご供養は、合祀の時期ごとに四つに分かれています。申し込みの時点で、いつ合祀となるかがはっきり決まる形にしています。
| ご供養 | 合祀の時期 | 費用 | 付くご供養 |
|---|---|---|---|
| 永代供養 | 10年間は個別に安置し、その後合祀 | 15万円 | 毎月の命日のご供養と、お彼岸・お盆のご供養 |
| 永代供養(年忌供養付き) | 17年・33年・50年のいずれかまで個別に安置し、その後合祀 | 17年 23万円/33年 33万円/50年 50万円 | お彼岸とお盆の施餓鬼供養(せがきくよう/広くすべての精霊に施すご供養)、ご命日と各年忌のご供養 |
| 合祀供養 | お預かりしてすぐ | 5万円 | 過去帳(お名前とご命日を記す帳面)に記してご供養します |
| のうこつぼ | 利用する期間をご自身で決め、そのあと永代供養塔へ | 一室 50万円から(管理費 年3,000円) | 納めたあとは永代供養としてお寺がご供養を続けます |
のうこつぼは、永代供養の付いた集合型の納骨墓です。墓石を建てる必要がなく、お手入れもいりません。お骨の大きさや数に制限はなく、一室の費用はお一人でもご家族でも変わりません。ご家族以外の方とも、ペットとも一緒に納められます。
ご遺骨の返還については、納骨堂に安置している間は、それぞれの年数が終わるまでお返しできます。埋葬後の返還はできません。お申し込みの前に、この点を必ずお伝えしています。
費用は、のうこつぼの管理費(護寺会費)(年3,000円)を除いて、お申し込みのあとに年会費・寄付金・管理費はかかりません。宗旨・宗派・国籍は問いません。生前のご相談・ご契約もお受けしています。
永代供養とのうこつぼの方は合祀された後も、永代供養の内容(月命日・お盆お彼岸供養)は続けて供養を行っていきます。
合祀は、ご供養の終わりではありません
「合祀されたら、そこで供養が終わってしまうのでは」と案じられる方がおられます。合祀は、ご遺骨の納め方が個別から共同に変わることであって、ご供養が止まることではありません。
当山では、合祀供養の方も過去帳にお名前とご命日を記し、お納めいただいたお骨には月命日にお読経をあげ、日々のご回向(えこう/お経の功徳を故人やご先祖様に差し向けること)を欠かしておりません。合祀のあとも、永代供養塔の前で手を合わせていただけます。お参りの時間は制限しておらず、お花やお菓子、飲み物など、お好きなものをお供えいただけます。
供養塔へのお名前の刻銘は1枚3万円でお受けしています。お名前を残しておきたいというご希望があれば、この形があります。
決めかねているときは、合祀の時期から逆に考える
年数の選択肢を並べて迷われたときは、「どの時点で、どなたも個別のお参りに来なくなりそうか」を先に考えてみてください。そこから逆に見ていくと、必要な個別安置の年数が絞られます。お参りの担い手がすでにおられないなら、すぐ合祀の形でも、ご供養そのものは続きます。お子さまの代までは手を合わせたいなら、年忌の区切りに合わせる形が収まりがよくなります。
継ぐ方がいない場合の見方については、日蓮宗の寺院での永代供養|継ぐ人がいないときの5つの確認点にも書いています。実際に納骨先をご覧になる際の流れは、和歌山の寺へ初めて相談する前に、費用の内訳と見学の流れをご参照ください。
当山では、ご供養と人生相談を予約制でお受けしています。受付は7:00〜18:00、電話(073-422-7968)かフォームからお申し込みください。住職が他の勤めに出ていることがありますので、お越しになる前に一度お電話をいただけますと確かです。
合祀されたあとに、ご遺骨を返してもらうことはできますか。
永代供養を申し込むと、すぐに合祀されてしまうのですか。
個別に安置する年数は、何を基準に決めればよいですか。
合祀されたあとも、お参りはできますか。
合祀のあとに、年会費や管理費はかかりますか。
ご相談・ご予約
ご相談・ご見学は、お電話(073-422-7968/受付 7:00〜18:00)またはフォームからお受けしています。住職 蘆田恵教が直接お受けします。
ご不明な点は、そのままお尋ねください。無理におすすめすることはありません。